歯の治療は大人でも気が引けてしまうものです。子どもにとっては怖く感じることもあるでしょう。小さなお子様であればなおさら怖くて大変なことです。ご両親によってはスムーズに来院するため、内緒で歯科に訪れる方もいらっしゃるかと思います。ですが、なるべくなら内緒にせず来院してください。嘘をつかれたと感じることで余計に嫌になってしまうこともあるからです。子どもは親の気持ちを敏感に汲み取るもので、マイナスな気持ちや不安な気持ちは伝わっていきます。ご両親が当たり前のことだと普段と同じ態度で接することで子どもは安心し、治療に対する抵抗感を減らすことができるのです。そして治療が終わったら「すごいね、頑張ったね、さすが！」とたくさん褒めてあげてください。褒めることがとても大切です。小さな成功体験がお子様に勇気を与え、歯科嫌いを克服してくれるでしょう。
また当院では、受診までの間、待合室でリラックスして過ごせるようキッズスペースを設置し、お子様のお気に入りの絵本やおもちゃなどで遊んでお待ちいただくのもいいかと思います。

日頃の歯ブラシ習慣も大切になってきます。小さい時は一緒に歯磨きを行うとともに、ちゃんと磨けているか確認と仕上げを、ご両親でしてあげましょう。また、小児歯科で定期検診やブラッシング指導を受けるのもオススメです。
乳歯は虫歯になりやすく、進行が早いのが特徴です。でも「そのうち生え替わるから」と虫歯を放っておいてはいけません。大切な永久歯が虫歯になりやすい悪環境を招いてしまいます。また乳歯には永久歯を理想の位置に導く役目があるため、もし虫歯で早めに失ってしまうと、永久歯が生える場所が狭くなって歯並びが乱れてしまうリスクがあるのです。
虫歯になると痛みがあるうえ、治療をするときにも少なからずお子様に負担がかかります。治療の際には、無理やり連れてくるのではなく、お子様の心に寄り添って、虫歯治療の意味を説明してから歯科治療に臨むことが大切です。「痛い虫歯をやっつけに歯医者さんに行こうね」などと、分かりやすい言葉でやさしくお話してください。
しかし、もっとも大切なのは虫歯にかからないことです。親御様がお口のケアの知識を深め、未然に防いであげてください。当院でも予防処置を中心にさまざまな小児歯科メニューがあるので、歯が生える前から、そして歯が生えたら、まずはお気軽にご相談ください。